日本栄養治療学会中国四国支部 第18回支部学術集会
日本栄養治療学会中国四国支部 第18回支部学術集会

会長挨拶

日本栄養治療学会中国四国支部 第18回支部学術集会 会長
山代 豊(鳥取赤十字病院 外科部長兼救急部長)

 このたび、日本栄養治療学会中国四国支部 第18回支部学術集会を開催させていただく運びとなりました。 前回、中国支部第10回大会でも大会長を務めさせていただきましたが、再びこのような貴重な機会をいただき、身の引き締まる思いです。

 今回のテーマは「病院栄養から在宅栄養へ」といたしました。 高齢化の進展とともに、医療・介護の現場では“治す医療”から“支える医療”への転換が求められています。急性期病院での栄養管理の重要性は言うまでもありませんが、退院後の在宅療養においても、継続的な栄養支援が不可欠です。その中で、地域における栄養支援の拠点として期待されているのが「栄養ケア・ステーション」です。しかしながら、全国的にはまだ十分に活用されているとは言い難く、地域差も大きいのが現状です。鳥取東部では「栄養ケア・ステーション」の活用を啓発するために『鳥取東部home nutrition care alliance seminar』という勉強会を立ち上げ活動を行い徐々に『栄養ケア・ステーション』の利用が増えつつあるところです。今回の学術集会でテーマとして取り上げることで、この仕組みの意義と可能性を再認識し、実践的な活用方法を共有することで在宅栄養が中四国地域の各医療圏で拡がって行くことの一助となればと考えております。

 前回の診療報酬改定では、在宅療養支援診療所において栄養指導体制の整備が「望ましい」とされましたが、次回改定ではさらに具体的な要件が求められる可能性があります。制度の動向を見据えつつ、現場で何ができるのか、どのように備えるべきかを多職種で議論できる機会となることを願っております。

 本学術集会が、病院と在宅、制度と実践、専門職と地域をつなぐ場となり、参加される皆さまにとって実り多い時間となることを心より願っております。

 皆様にとってアクセスのよい土地とは言えませんが、鳥取は魅力あふれる歴史と自然がいっぱいです。多くの会員の皆様の参加を心からお待ちしております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

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